社会福祉士の勉強を始めようとするとき、多くの人が迷うのは「時間とお金をかける価値が本当にあるのか」です。
現場が忙しいのに勉強が続くのか、取っても評価されないのではないか、給料は上がるのか。こうした不安があるのは自然です。しかも社会福祉士は、取った瞬間に生活が激変する資格ではありません。だからこそ、メリットだけを並べた話より、現実も含めて判断材料が欲しくなります。
そこで本記事では、弊社で社会福祉士を取得している社員に取得したメリット・取得して良かったと思うことを聞いてきたので、その内容をまとめます!
社会福祉士をとってよかったと感じた瞬間

社会福祉士の良さは、資格そのものより「専門職として説明できる根拠が増える」点に出やすいです。採用で有利になる、相談の組み立てが速くなる、連携先からの見られ方が変わるなど、じわじわ効いてきます。
一方で、職場や担当によっては実感が薄いこともあるので、どんな場面で効きやすいかを具体で掴んでおくと、期待値が整います。
採用・転職で強い
社会福祉士を取ってよかったと感じやすいのは、求人の幅が広がったときです。特に「社会福祉士が必須」または「強い歓迎」になっている募集では、書類の通りやすさや面接での話の進み方が変わります。相談員枠や医療・行政寄りのポジションは、資格で足切りが起きることがあるため、そこを通れるだけで選択肢が増えます。
採用面でのメリットが出やすい場面を表でまとめます。
| 場面 | 起きやすい変化 | 効きやすい求人の特徴 |
|---|---|---|
| 相談員・相談支援の募集 | 応募条件を満たしやすく、選考の土俵に乗りやすい | 社会福祉士必須/相談員配置が明記されている |
| 医療連携がある職場 | 職種理解がある前提で話が進みやすい | 退院支援、地域連携、MSWと協働などの記載 |
| 行政委託や公的色が強い職場 | 制度理解の土台があると見なされやすい | 自治体委託、相談窓口、権利擁護などの記載 |
ただし、資格があるだけで内定が決まるわけではありません。最後は実績と相性です。だからこそ、転職を考えるなら「資格+支援の具体」をセットで語れるようにしておくと、強さが出ます。
信頼と役割が増える
現場で「取ってよかった」と実感しやすいのは、周囲から任される役割が増えたときです。たとえば、制度の確認、支援計画の整理、関係機関との調整、権利擁護の判断など、責任がある仕事を任される場面が増えることがあります。
資格があると、根拠のある説明を求められやすくなり、良くも悪くも前に出る機会が増えます。
一方で注意点もあります。資格があることで、委員会や後輩指導、記録のチェック役などが回ってきて、忙しさが増えることもあります。
得をするには、「任される仕事が、自分のキャリアにプラスか」を意識して選ぶのがコツです。頼まれた仕事を全部引き受けるより、評価されやすい役割に寄せたほうが、結果的に楽になります。
支援の引き出しが増える
社会福祉士の学びは、現場の動きを整理して言葉にするのに役立ちます。目の前の相談に対して、制度や資源をどう組み合わせるか、リスクをどう見立てるか、連携の順番をどうするか。こうした判断が速くなり、支援の設計が安定しやすくなります。
- 複数課題が重なっているケース
↳優先順位を整理し、短期と中長期の支援を分けて組み立てやすい - 制度の適用や手続きが絡むケース
↳使える制度の候補が増え、関係者への説明がしやすい - 多職種連携が必要なケース
↳役割分担と情報共有の型が作りやすい
ただし、知識が増えるほど抱え込みやすくなる人もいます。全部自分でやろうとせず、連携で分担する前提を持つほうが、長く続きます。

将来の選択肢が広がる
長期的に「取ってよかった」と感じるのは、人生の選択肢が増えたときです。働く場所を変えたい、家族事情で勤務形態を変えたい、役割を変えたい。
そんな局面で、社会福祉士があると応募できる枠が増えたり、相談支援や制度寄りの仕事へ寄せやすくなったりします。
将来の選択肢が増えるとは、何でもできるという意味ではありません。むしろ、困ったときに逃げ道が増える、というほうが近いです。現場を続けたい人にとっても、制度側や連携側へ寄せられる余地があると、体力や家庭状況に合わせて働き方を調整しやすくなります。
資格はそのための土台になりやすいです。
社会福祉士をとっても変わらなかったこと

反対に、社会福祉士をとっても変わらなかったことを聞いてきました!
社会福祉士を取ると、できることや語れることは増えます。ただ、取った瞬間に待遇が跳ねたり、働き方が急に楽になったりするとは限りません。「取ってよかった」と感じる人ほど、資格を根拠に役割や担当を取りに行っています。
給料はすぐ上がらない
社会福祉士を取っても、資格手当が小さい、そもそも手当がない、という職場は珍しくありません。年収が動くかどうかは、資格そのものより、職場の賃金テーブルと役割で決まります。つまり、同じ資格でも法人が違えば結果が変わります。
実際、取得直後は給料があがらず(祝い金はいただきましたが)、転職のタイミングで給料がアップしました!
- 資格手当が固定で小さく、基本給や賞与に影響しない
- 資格があっても担当や役割が変わらず、評価の材料にならない
- 時間外の賃金や夜勤で年収を作っていて、土台が増えない
この状態で打開したいなら、やることは2つに絞れます。1つは、資格が評価に結びつく担当(相談、連携、権利擁護、退院支援など)へ寄せること。もう1つは、土台(基本給・賞与)が高い職場へ移ることです。資格はきっかけにはなりますが、押し上げるのは配置と環境です。

職場で評価が違う
社会福祉士は、どこでも同じように評価されるわけではありません。
職場によって、資格が「必須で当たり前」なのか、「あると歓迎」なのか、「あっても役割が変わらない」なのかが違います。ここを見誤ると、取ったのに実感がない状態になりやすいです。
| 職場のタイプ | 資格の扱われ方 | 起きやすいギャップ |
|---|---|---|
| 資格が必須の職場 | 持っていて当然。採用の入口として効きやすい | 取った直後に手当や役割が増えるとは限らない |
| 資格が歓迎の職場 | あると評価されやすいが、配属次第で差が出る | 担当が変わらないとメリットが薄い |
| 資格より現場運用が強い職場 | 経験や人手事情で役割が決まりやすい | 資格があるのに雑務が増えるだけになりやすい |
この違いを踏まえると、後悔を減らすコツは「取ったら何が変わるか」を先に確認しておくことです。今の職場で使うなら、担当や役割の見込みを上司に相談する。転職で使うなら、求人票で必須・配置・手当を見て、資格が効く場所へ絞る。これだけで、同じ資格でも実感が変わります。

まとめ|社会福祉士取得後のメリット
社会福祉士を取るか迷ったときは、「メリットがあるか」ではなく「自分の状況でメリットが出る形にできるか」で判断するとブレにくいです。
資格は取った瞬間に全部が変わるものではありませんが、採用の入口になったり、任される役割の根拠になったり、支援の組み立てを安定させたりと、効く場面は確かにあります。その一方で、資格手当が薄い職場や、配置が動かない職場だと、実感が出にくいのも現実です。
後悔しないためには、まず自分が望む変化を一つ決めるのが近道です。転職の選択肢を増やしたいのか、相談業務や連携の担当を増やしたいのか、将来の逃げ道を作りたいのか。狙いが定まると、取ったあとにやるべき行動も見えてきます。


