社会福祉士として現場で働く中で「精神疾患を抱える利用者への支援をもっと深めたい」と感じたことはありませんか?精神保健福祉士は、そんな思いを形にできる国家資格です。
社会福祉士の資格を持つ方には「短期養成課程(6ヶ月以上)」という特別ルートが用意されており、通常の2〜4年コースより大幅に短い期間で受験資格を取得できます。
本記事では、取得ルート・費用・ダブルライセンスのメリット・最新の合格率(第28回:78.2%)まで、最新情報をもとに分かりやすく解説します。
このページでわかること
- 社会福祉士が使える「短期養成課程」の仕組みと費用
- ダブルライセンス取得の4つのメリット
- 第28回(2026年)国家試験の合格率・試験概要(最新)
- 働きながら合格するための効率的な勉強法
- 専門実践教育訓練給付制度で費用を最大70%節約する方法
第28回合格率(2026年最新)
78.2%
厚生労働省発表(令和8年3月)
社会福祉士向け短期養成課程
6ヶ月〜
通信制で働きながら取得可能
給付制度利用時の自己負担
30%〜
専門実践教育訓練給付制度
共通科目免除受験
48問
社会福祉士資格者は共通科目免除
社会福祉士が精神保健福祉士を目指す理由

精神疾患を抱える方への支援ニーズは年々高まっており、日本国内では約320万人が精神障害を持つと言われています。病院・地域福祉・学校・司法など、あらゆる現場で精神保健の専門職が求められています。
社会福祉士として培った制度知識・相談援助スキルをベースにしながら、精神医療・精神障害リハビリテーションの専門知識を加えることで、支援の幅が大きく広がります。
精神保健福祉士の主な仕事内容
- 退院後の生活支援:住居・就労・日常生活基盤の整備、関係機関との連絡調整
- 医療との橋渡し:医師・看護師・作業療法士等との多職種連携で治療継続を支援
- 心理的サポート:本人・家族への継続的な相談対応、孤立予防
- 社会復帰支援:就労支援プログラムの実施、生活訓練、精神障害者福祉手帳申請補助
ダブルライセンスの4つのメリット
活躍できる場所が広がる
精神科病院・心療内科・教育機関(SSW)・行政・司法福祉など、新たな職域でのキャリアが開かれる。
専門性・信頼性の向上
精神疾患への理解が深まり、クライアントや他職種からの信頼が高まる。多角的な支援計画の立案が可能に。
求人の選択肢が増える
医療福祉機関を中心に「精神保健福祉士歓迎・優遇」の求人が多数存在。転職時に有利。
待遇・キャリアアップ
資格手当の支給・役職登用・業務範囲の高度化など、収入アップが見込める職場も多い。
社会福祉士が使える精神保健福祉士の取得ルート

精神保健福祉士の国家試験受験資格を得るルートは全11通りありますが、社会福祉士資格保有者には特別な「短期養成課程」が設けられています。
- 社会福祉士資格の保有者(国家試験合格・登録済みの方)
- 精神保健福祉士短期養成施設(6ヶ月以上)を修了
- 通信課程が主流。スクーリングは土日対応の学校が多く、働きながら通える
- 精神保健福祉士国家試験の受験資格を取得
- 精神保健福祉士として登録・就業スタート
社会福祉士資格者の特権:共通科目が免除!
通常は132問の試験ですが、社会福祉士資格保有者は共通科目が免除され、専門科目のみ48問の受験となります。試験負担が大幅に軽減されます。
一般養成課程(1年以上)との違い
社会福祉士資格がない場合、一般の4年制大学卒業後に「一般養成施設(1年以上)」を修了するルートになります。社会福祉士を持っていれば、通常ルートより1年以上短縮できる「短期養成課程」を利用できるのが最大の強みです。
短期養成施設の費用・期間比較
| 学校名 | 期間 | 学費目安 |
|---|---|---|
| 東京福祉大学(通信) | 約9〜12ヶ月 | 約17〜36万円 (実習免除の場合〜あり) |
| 日本社会事業大学(通信) | 約9ヶ月 | 約20〜40万円 |
| 群馬社会福祉専門学校(通信) | 9ヶ月 | 非公開(要問い合わせ) |
※学費は年度・コース・実習の有無により異なります。各校の最新情報を必ずご確認ください。
専門実践教育訓練給付制度で費用を最大70%節約
雇用保険加入者(原則2年以上)を対象に、受講費用の50%〜最大70%が給付される制度です。
多くの短期養成施設がこの制度の対象講座に指定されています。入学の2週間前までに、管轄のハローワークで申請が必要です。
| 給付条件 | 給付率 |
|---|---|
| 受講修了 | 受講費用の50%(上限40万円) |
| 修了後1年以内に資格取得して就業 | さらに+20%(合計最大70%) |
国家試験の概要と最新合格率【2026年更新】

精神保健福祉士国家試験は年1回、毎年1〜2月に実施されます。2024年度(第27回)より新カリキュラムに対応した試験内容に改定されました。
第28回国家試験(2026年)の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2026年(令和8年) 1月31日(土)・2月1日(日) |
| 合格発表 | 2026年3月3日(火)14時 (試験センター公式サイト) |
| 試験地 | 北海道・宮城・東京・愛知・大阪・広島・福岡 (全国7都道府県) |
| 出題数 | 全132問(共通科目84問+専門科目48問) 社会福祉士免除者は専門48問のみ |
| 合格基準 | 総得点の60%程度を基準に難易度補正あり。 全科目群で得点が必要 |
| 受験者数 | 7,107人 |
| 合格者数 | 5,558人 |
| 合格率 | 78.2%(過去10年で最高水準) |
| 受験料 | 精神保健福祉士のみ:24,140円 社会福祉士と同時受験:36,360円 共通科目免除:18,820円 |
注意:既卒者の合格率は大きく下がる
全体合格率は高い水準ですが、新卒者の合格率が約84%に対し、既卒者(社会人受験者)は約34%と大きな開きがあります(第27回試験実績)。
新カリキュラム(第27回〜)の試験科目
| 区分 | 科目群 |
|---|---|
| 専門科目 (48問) | ① 精神医学と精神医療 |
| ② 現代の精神保健の課題と支援 | |
| ③ 精神保健福祉の原理【新設】 | |
| ④ ソーシャルワークの理論と方法(専門) | |
| ⑤ 精神障害リハビリテーション論・精神保健福祉制度論 |
共通科目は、地域福祉と包括的支援体制 刑事司法と福祉が新設されました。
まとめ|社会福祉士から精神保健福祉士で広がる可能性
- 既卒者(社会人)の合格率は約34%。早めの学習開始と継続した学習習慣が重要
- 社会福祉士保有者は短期養成課程(6ヶ月以上・通信制)を利用して効率的に受験資格を取得できる
- 国家試験では共通科目が免除され、専門科目48問のみの受験となる(通常受験者との大きな差)
- 第28回(2026年)の合格率は78.2%と過去10年で最高水準。取得しやすい環境が整っている
- 専門実践教育訓練給付制度を活用すれば、学費の最大70%が給付される(要ハローワーク申請)
- ダブルライセンスは「業務範囲の拡大」「待遇改善」「求人の多様化」という実質的なメリットをもたらす


